「連載を読む」カテゴリーアーカイブ
オオクニヌシ「八千矛の妻問い」【2】
八千矛(やちほこ)の妻問い部分は、大国主の女好きとスセリ姫の嫉妬を伝えていますが、大国主に王の威厳は全く感じられません。 編者は、ここでスセリ姫が妃に相応しい女性ではないと殊更強調したかったのでしょう。まず嫉妬深い点を上 … 続きを読む →
オオクニヌシ「八千矛の妻問い」【1】
ヤガミ姫の消息を伝えたあとは八千矛(やちほこ)の妻問い物語となります。 八千矛とは大国主の持つ名前のひとつとされていますが、別の神であるとの説もあります。この話は、いずれにせよ八千矛が高志(こし=越)国の沼河(ぬなかわ) … 続きを読む →
オオクニヌシ「根の国訪問」【7】
ヤガミ姫が、因幡に帰って後結婚をしたという話が伝えられていません。 その上因幡地方では、女性であるにもかかわらずヤガミ姫を統率者であったように扱っています。 更に彼女を祀る売沼(めぬま)神社の千木は、上が尖った男神をあら … 続きを読む →
オオクニヌシ「根の国訪問」【6】
ヤガミ姫の記述は、実に簡単にすませています。 「先の約束通り結婚し出雲へ呼び寄せた。だが彼女は、正妻であるスセリ姫を畏(おそ)れ、生んだ子供を木の股に挟んで里へ帰ってしまった。これによりその子を木股神(きのまたのかみ)と … 続きを読む →
オオクニヌシ「根の国訪問」【5】
スサノヲは、従順に言われたことをするオオナムチを「なかなか可愛い奴ではないか」と思いながらまどろみます。 ところがどっこいオオナムチはそれほど甘くはありません。 眠ったスサノヲの髪の毛を天井の垂木(たるき)に結わえ付けた … 続きを読む →
オオクニヌシ「根の国訪問」【4】
野原の火が消えたあと、スセリ姫はオオナムチが死んだと思い、泣きながら「葬儀」の道具を準備します。 スサノヲも焼け跡に立って眺めたようです。 そこへオオナムチが矢を持って来たのです。 これは物語としては感動の場面なのですが … 続きを読む →
オオクニヌシ「根の国訪問」【3】
ピンチを切り抜けたオオナムチを見たスサノヲは驚いたはずです。 そこで更に過酷な試練を与えます。 広大な野原に鏑矢(かぶらや・音の出る矢)を放ち、それを「拾ってこい」と命じます。 現在の弓道の射程距離は十数メートルだそうで … 続きを読む →
オオクニヌシ「根の国訪問」【2】
スサノヲは出てきて彼を見ます。 そして「これは葦原色許男(あしはらのしこを)というのだ」と言って彼を館に呼び入れ「蛇の部屋」で寝るよう命じます。 この葦原色許男とは、スサノヲから数えて7代目の子孫に当たるとされています。 … 続きを読む →
オオクニヌシ「根の国訪問」【1】
もし「木国(きのくに)」が島根県東部から鳥取県西部の山中だったとすれば、スサノヲの「根の堅州国」までは直線距離で約40キロですから、普通に歩いて1日の距離です。 山間地から海へ向かっての下り坂ですから、必死に走れば3~4 … 続きを読む →
オオクニヌシ「八十神の迫害」【5】
古事記は、木国(きのくに)で木の股に逃げ込んだあとの経緯に全く触れていません。 「根の国訪問」は、「オオナムチがスサノヲの所にやってくると・・・」と始まります。 弓で威嚇された大屋毘古(おおやびこ)はオオナムチを木の股に … 続きを読む →