さて、みそぎはらへ禊祓(みそぎはらえ)の場所がどこであったかは別として、イザナギは三貴子に役目を与えます。アマテラスには高天原、ツクヨミには夜の世界、スサノヲには海の管理を任せたのです。
夜があって昼がないのですが、どうやら高天原は昼をイメージしているようです。
アマテラスとツクヨミは、命じられた通りにします。
しかしスサノヲは泣き続けるだけで、青年になっても泣いていたんだそうです。今で言う引きこもりでしょうが、幼児から青年になるまで泣き続けるとはスケールが大きいですね。
スサノヲが与えられた役目を果たさないことにより、色々と弊害が出てきます。そこでイザナギは、泣き続ける理由を尋ねます。
スサノヲは「死んだ母親のいる根の堅州国(かたすくに)に行きたいから」と答えます。
これを聞いたイザナギはカチンと来たのでしょう、「この国(高天原)を出て行け!」と、スサノヲを追放します。
ごくごく普通に考えて、一人前の年齢になった息子から「殺し合いの夫婦喧嘩をして離婚した女」のところへ行きたいなどと言われれば、短気な男でなくても怒りますよね。「お前なんかもう勘当だ、出ていけ!」って感じですね。
日本人の祖神であるイザナギですが、普通のおじさん以上ではなかったようです。とても身近に感じると同時に、「それでいいのかな?」とも思います。
スサノヲと聞くと、強いというイメージがありましたが、案外、弱虫だったのですね。
父親のスパルタ教育で強くなって、良かったです。
ではでは!
>和平 明憲さん
コメントありがとうございます。
神様の時代でも親離れ、子離れが必要だったようです。